スポンサーリンク
注目記事
不適正販売発覚のかんぽ。なぜそのような問題が生じたのかを考えてみた。
スポンサーリンク
スポンサーリンク

いまは主に資産運用を担当している僕ですが、以前は保険を扱っていたことがあったんです。

かれこれ10年も前の話になりますけどね。

その時から、ゴリゴリいく保険独特の営業スタイルが好きになれず、いつしか、

 

「あ〜、僕には保険の営業文化は合わないわ。違う道を模索しよう...。」

 

と悩み抜いた過去があるのです。

それからというもの、相談に乗ってくれた上司が、資産運用部門への異動を強く推してくれたんです。

今振り返ってみると、苦しんでいた僕に快く助け舟を出してくれた当時の上司には頭が上がりません。

ただただ感謝ですね。

 

唐突になぜそんな話をするかというと。

今話題になっている「かんぽの不適正営業」の問題を思い出したからでした。

隣の畑とはいえ同じ金融業界に生きる者として、過去に保険営業に従事していた者としての感想はというと、

「ああ..、起こるべくして起こったな...。」

というものでした。

かんぽ不適正問題とはどういったものだったかを改めて振り返ってみる。

昨年2019年6月に発覚した郵便局で販売されているかんぽ生命保険の不適切販売。

何が不適切だったか、今一度振り返ってみたい。

      1. 既契約を解約し、契約者を半ば欺くような形で6ヶ月後に新たな契約を結ばせていたケース(望まぬ形での無保証期間の発生)。
      2. 新規契約を加入させた後、既契約を3ヶ月後に解約させ、結果的に保険料が二重払いになっていたケース。
      3. 短期間に何回も新規加入、解約を繰り返しているケース。

etc...

まだまだいくつかの類型が存在するようだが、主だったところはこんなところのようです。

共通して悪質さが際立ったのは、契約者が、認知能力が著しく衰えた高齢者が多かったという点です。

郵便局員という、身近で信頼のおける存在であるはずの保険外交員(中には窓口社員もいたようだ..)が、その信頼を逆手にとって、上記のようなとんでもない保険契約を、契約者の理解がおぼつかない中で18万件もの数の契約を受理成立させてきたのです。

 

((((;゚Д゚)))))))

 

このニュースは、かんぽ加入者の僕のみならず、契約者当事者はもちろんのこと、日本国民にもとてつもない衝撃を与えたことは記憶に新しいところでしょう。

それではなぜ信頼のおけるはずの郵便局員が、そのような手荒な手法で契約を結んできてしまったのかを考察してみます。

郵便局員たちを取り巻く劇的な環境変化がもたらした問題、という側面が極めて強い。

色々な要因が複雑に絡み合い、今回の18万件にも及ぶ不適切営業が発生したことがわかってきました。

その問題を直接的に引き起こした形となった郵便局の保険外交員については、どんな理由があるにせよ擁護する理由が見当たりません。

しかしながら、調べれば調べるほど、日本郵政グループという巨大戦艦が抱える闇みたいなものが見えてきたのも事実です。

個人が行った愚行ではあるものの、組織が関わっていたと捉えられても致仕方ない一面も続々と垣間見えてきます。

ではどういった要因がかんぽの不適正営業の背景にあったのか..。以下で見ていきます。

1かんぽの保険外交員の基本給が下げられ、営業手当偏重の不安定な生活設計に変化した。

成果主義の名の下に、保険外交員を担う郵便局員の給与体系が大きく変化していたことは見逃せない。

基本給が12%も下げられ、契約を獲得した時の手当ての額を大きく増やすようになったというのです。

確かに、やり手営業マンともなれば、新給与体型の恩恵を受け、高収入になって生活が潤った人もいたことでしょう。

しかし、そんな彼らも次第に高報酬に味をしめ、いろいろな話法を駆使し、高齢者中心に無駄に不安を煽って不要な保険契約を結ばせていたのが明るみになったのです。

そういった自分本位の営業に終始し、手当てを得ていたと思うと、怒りがこみ上げてくるのは必然でしょう。

かたや、実績がなかなか上がらなかった外交員に目を向けると..。

昨今、貯蓄性保険を中心としたかんぽの商品ラインアップを見返すと、この低金利時代において、契約当事者に満足感を与えられる保険というのはごく一部だと想像します。いや、もしかしたら見つけられないかもしれません。

それでも売れない保険を、断られても断られても愚直に営業をしていた郵便局員の実績は上がらずじまい。

当然営業手当収入も見込めず、苦しい生活を強いられたことが明るみになってきました。

正直者がバカを見る。まさにそんな様相を呈していたようです。

 

生活のためには背に腹は変えられない...。

 

そんな思いを抱えながら、いた仕方なく悪儀に手を染めてしまわざるを得なかった郵便局員の嘆きが聞こえてきそうなもんで、なんともかわいそうに思いました。

2元公務員による現場管理職による昭和的なマネージメントがかんぽ不適性営業を助長させた?

OpenClipart-Vectors (CC0), Pixabay

やはり元公務員には、営利組織のマネージメントは不向きだったのか...。

そう揶揄されても仕方ない証言が次々と新聞紙上を賑わせました。

なかなか実績を挙げられない保険外交員に対し、

「お前は寄生虫だ!」

「人の足を引っ張るな!」

「給料ドロボー!」

「保険が取れるまで帰ってくるな!」

そんな数々のパワハラまがいの言葉を浴びせかけ、恐怖のどん底に追い込みながら部下を動かす。

今どきそんなマネージメントをしている組織が、反社会的勢力以外にも存在していることに驚きました。

それが国が大株主となっている元お役所の会社組織である日本郵便での話、というのだから呆れるばかりであります。

 

実績を挙げてくる社員に対しては、不正まがいの契約であるものも含め見て見ぬ振りをする。そんな証言も数多く浮かび上がってきているようです。

 

意外だったのが、郵便局の民間企業以上とも思える、過剰なまでのノルマに対する拘り...。

どんな手段であってもノルマ達成してくる社員が評価され、顧客本位の営業活動に終始し日本郵便社長がいう魅力ない商品を売り付けてこない姿勢の社員は厳しい言葉を浴びせられる...。

かつての福知山線脱線事故の際に有名になった、厳しい厳しい日勤教育のような研修もあると聞きます。

いくらなんでもマネージメントが古すぎやしませんか?

 

日々の実績数字合わせと恫喝指導しか出来ないのであれば、マネージャー失格だと思うのですが、日本郵便という会社はどうやら違うらしい。

どこか反社会的勢力のような古びたしいマネージメント手法の数々が表面化するにつれ、

「あ〜、日本郵便という会社は社風改革からしなくては明るい未来は訪れないかもな。」

とさえ思いました。

3かんぽのとてつもない大きなノルマに対しての根拠がまったくわからない。

かんぽの保険外交員のノルマが、年々右肩上がりに推移していったと某新聞に書いてありました。

それは民営化前の1.5倍から2倍ほどになったとのこと..。

この保険飽和状態のマーケットで少子高齢化の時代背景にも関わらず、ノルマは右肩上がり...。

日本郵便幹部にインタビューする機会があれば是非お伺いしたいものですね。

 

このノルマの根拠ってどこにあるんでしょうか??

 

...と。

普通の企業であれば、マーケット分析を綿密に行い、マーケティング担当が効果的な宣伝を打つことで初めて売上シミュレーションが出来上がる。

それに対しての評価をきめ細やかに行い、売上目標を立てるのです。

 

しかし日本郵便という会社はどうでしょう。

どうやら、昨年の実績をベースに郵便局各局の保険外交員の人数で決まってくるそうです。

 

え??

 

..です。

新商品を展開するでもないかんぽが、基本的には常に右肩上がりのノルマを現場の保険外交員に押し付けている図式が窺え知れます。

現場を知っていれば、このような無理なノルマが慢性的課題としていつまでも色濃く残るとは考えづらいんですけどね〜。果たしてどうなっているのでしょうか。

これって単なる組織の腐敗なんじゃ..。

古い大企業によくありがちな、組織を統括する上位管理職が短期間のうちに異動し、組織を渡り歩くデメリットを恥ずかしげもなく「これでもか!」と露呈しているから面白いです。

 

「自分がこの職位にいる時だけは、なんでもいいから結果を出すようにすればいい。」

 

と成果を強調するために、改革が二の次になりがちです。

短期間でそのポストを去る上役は、改革などまったく興味なし。とにかく短い期間なので全力疾走し結果を出すことに拘るのです。

しかし本来、現場は瞬発力ではなく持久力。いつしか息切れを起こし、立ち止まってしまうことも起こりうるのです。

あるいはズルをして、反則してでもノルマを達成する、という間違ったゴールの仕方に向かっていく者も現れるのも必然でしょう。

それを是正していくのが本来の現場管理職のあるべき姿。しかし残念ながら日本郵便という巨大組織の中では、真の管理職不在と言われても仕方がないことでしょう。

現場管理職の彼らこそ「給料ドロボー!」と言われそうなものです。笑

今のかんぽはまさにこれに象徴され集約されていますね。

4郵政民営化は成功しているの?複雑に絡み合った巨大組織の無駄の尻拭いをかんぽ外交員に押し付けている。

ハガキ一枚数十円で全国津々浦々に配達されるネットワークは大変ありがたいことです。

しかし、物価が上がっている時代にそれでいいのか?と問いたくもなります。

「郵便事業って本当に採算取れてるのでしょうか?」

まず取れてないでしょうね。笑

 

それでいて、1日に数人しかお客さんが来ない片田舎の山間の場所に、高い年収をもらっている局長とその部下たちが勤務しているのです。

当然郵便局の維持費もバカにならないでしょう。

本来、利益を追求し、株主に還元していくことが民間の株式会社であるのなら、このような郵便局は整理していくのが本来の姿だと思うのです。

しかしそこは政治力がモノをいう。なかなかそうはさせないようです。

自民党の大票田でもある、「全国特定郵便局長会」の力がものすごく強い。

小さい街の郵便局のネットワークを全国に張り巡らせ、過疎地域においても一律のサービスを提供するー。そんな法律があって潰すに潰せないでいるのです。

採算性が取れない赤字体質のほとんどの小さい郵便局の分まで社員の誰かが稼がねばなりません。

そうです、それこそがかんぽの保険外交員に他ならないのです。

かわいそうですが彼らは、大本営を守るための旧日本軍でいう神風特攻隊のような扱いに見えません。

彼らの中に、「この会社から逃走する。」という選択肢や発想はないのでしょうか。

だとするなら、洗脳されているとしか思えません。笑

 

この巨大戦艦の新艦長の増田寛也氏は、彼らかんぽの保険外交員にいつまで「無駄」という重たいランドセルを背負わせていくつもりなのでしょうか。

かんぽの不適正問題でやらかした日本郵便に明るい未来はやってくるのでしょうか。

私の率直な感想。

 

かんぽは今後も厳しいだろうな..。

 

インターネットで利便性が上がった現代において、保険外交員によるフットワークで稼いでいくビジネスモデルはあまりにも古すぎです。

昭和の時代じゃないんだから。笑

コストもかかりすぎて、結果として保険料高としてお客様に負担がのしかかる構図になっているので、早急に違うビジネスモデルを構築しないといけないでしょう。

 

また、セキュリティやコミュニケーションの負担を減らしたいと考える若年層が多い傾向にあるので、彼らに向けて営業チャネルとしてはまったく不向きです。

そうです、かんぽの課題はズバリ若年層顧客の開拓

不適正営業のレッテルを貼られ、若年層顧客の開拓は絶望的ですけどね。笑

それでも本気でそれを克服したいのであれば、他社よりも10年遅れているとはいえ、今からでも最低限のインターネット申込環境を整える必要があります。

 

あとは新商品の開発ですかね。

社長自ら、「商品に魅力がない。」と言っちゃってますからね。笑

それを社員にあの激烈なマネージメント手法を使って売らせてこようというのですから、やはりどうかしてます。

確かに認可がなかなか下りないという課題もありますが、それが出来なくてはかんぽの未来は無いと言っても過言では無いでしょう。

現場に激烈な努力を強いるのであれば、社長以下幹部も、激烈な努力をしなくてはいけないと思うのですがいかがでしょうか。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事