
風邪が治りません。
昨晩、感染症検査を受けた結果は...、ただの風邪でした。
それでもまだ熱っぽいFPひろき(@fp_hiroki)です。
風邪の影響で、私のテンションはだだ下がりなわけですが、日本経済も病気の影響もあって、だだ下がりの指標があるのです。
それは何か。為替です。
ここ2日間で、1ドル109円で推移していたものが、一時、112円前半に突入しました。
これって何を意味しているのでしょう。
いろいろな可能性を考えて見たいと思います。
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●新型コロナウイルスが蔓延してきた日本は、マーケットとしての旨味がないと判断。
新型コロナウイルス蔓延による日本経済の先行きを懸念した投資家が、日本のマーケットから資金を引き揚げた可能性も捨てきれません。
新型コロナウイルスの蔓延は、消費も落ち込み、国内経済にとっては百害あって一利なし。
消費が冷え込めば企業業績も見込めません。
また、アメリカのCDCは日本、香港に対し、感染経路がわかっていないことを理由に「渡航注意」を出しました。
中国からの観光客だけでなく、欧米からの観光客も見込めないとなると、観光業界にとっては痛手です。
こういったマイナス懸念が今後更に出てきて、マーケケットが下火になる前に利確し、資金を逃したことが考えられます。
●10-12月期GDP年率-6.3%の衝撃を受けて資金を引き揚げた?
つい数日前、10-12月期のGDP速報値が発表されました。
日本経済の先行きに暗雲が立ち込めるような、年率-6.3%というあまりにも衝撃的な数値..。
これに悲観した投資家も、やはり日本からの資金の引き揚げを敢行したことが予想されます。
また、この発表を受けて、政府日銀は追加的金融緩和を実施するのではないか、という憶測も働いたことも一因かもしれません。
●外貨建て商品を保有している人にとっては朗報か。
しかし悪いことばかりかと言うとそうでもありません。
外貨建て金融商品を保有している場合、為替差益が出ることが予想されます。
1円円安に振れるだけでだいぶ変わってくると思いますので、確認してみるといいでしょう。
投資信託においても、海外資産が組込まれている基準価格は、為替要因によって軒並み上昇しているのではないでしょうか。
為替リスクというとマイナスな側面ばかりが目立ちますが、このような形で恩恵を受ける機会もあるのです。
その恩恵をしっかり受けて利確し、資金をドルに持ち替えた可能性もあるでしょう。
●外貨建て商品はいまが買いか?
この円安下において、恩恵を受ける人は外貨建て資産を保有している人が中心です。
いままさに外国建て資産が組み込まれている投資信託等を購入しようという方がいらしゃるとしたら、このほとぼりが冷めるまでは、少し様子を見た方が賢明かもしれません。
前述したように、円安基調の時は、基準価格が上昇することが多いので、個別元本が高くなってしまいます。
投資信託を購入するとなれば、個別元本が高くなりかねません。
買い場を冷静に判断することが求められます。
●もはや『有事の円買い』神話は終わったのか。
世界がきな臭くなった時、買われる傾向にある資産というのがあります。
少し前の時代はアメリカドルでした。
いまは日本円とスイスフランと言われています。
いままさにきな臭い場所が日本なので、それに該当しないというのもあるでしょう。
しかし果たしてそれだけなのか...。
今回のGDP速報値、東京五輪後に訪れるであろう不況、少子高齢化の社会構造。
日本を取り巻く環境から判断した場合に、もはや投資家にとっても日本円が安全通貨としての魅力が薄まってしまったのではないか、と危惧しています。
新型コロナウイルスが追い討ちを掛けた日本経済。
正念場を迎えています。